(財)亜熱帯総合研究所
日本におけるミバエ類根絶事業関連研究妙録集

 

サツマイモ小切片を給餌することで改良できた産み落とし採卵法

□Author 下地幸夫;山岸正明
□Year 2002
□Journal Appl. Entomol. Zool.
□Volume 37
□Issue 2
□Pages 313-318
□Notes English

 不妊虫放飼によるイモゾウムシの根絶事業を成功させるためには大量増殖が必要である。人工飼料で大量増殖するには接種する卵の効果的な採卵法を確立させなければならない。イモゾウムシの雌成虫にサツマイモ小切片を与えるとそれを食べることはできてもその中に卵を産み込むことができなかった。その結果,雌は卵巣小管の中に平常時より成熟卵を多く貯め込んだ。このような雌を飢餓状態にすると,産卵可能なより大きなサツマイモ切片を与えた後飢餓状態にした雌に比べて約2倍近くも多くの卵を産み落とした。この産卵習性の実際の大量増殖過程への適用について検討した。


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