(財)亜熱帯総合研究所
日本におけるミバエ類根絶事業関連研究妙録集

 

アリモドキゾウムシの飛翔時刻と飛翔エイジ

□Author 清水徹;守屋成一
□Year 1996
□Journal Appl. Entomol. Zool.
□Volume 31
□Issue 4
□Pages 575-580
□Notes English

 アリモドキゾウムシの移動に関する基礎的なパラメータを得るため,プラスチックカップからの成虫の飛び出しを数えるという簡便な方法を使って,25℃ 14L10D照明条件下での成虫の飛翔時刻と飛翔エイジを調べた。雄の飛翔活動は,暗期開始直後に最大になり,暗期の間,徐々に減少して,暗期終了時にはほとんど飛ばなくなった。明期中に飛ぶ雄はほとんどいなかった。90%以上の雄が,サツマイモ脱出後2週間以内に1度は飛んだ。雄の1日あたりの飛翔個体数はイモ脱出後1週間でピークに達した後,徐々に減少した。イモ脱出後30日目でも約10%の雄が飛んだ。一方,雌の飛翔活動は低く,最終的に1度でも飛んだ雌の割合は25%であった。イモ脱出後1週間目から少数の雌が飛び始めたが,24日目以降,飛ぶ個体はいなくなった。


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