(財)亜熱帯総合研究所
日本におけるミバエ類根絶事業関連研究妙録集

 

合成性フェロモンを用いたアリモドキゾウムシの大量誘殺

□Author 安田慶次
□Year 1995
□Journal Appl. Entomol. Zool.
□Volume 30
□Issue 1
□Pages 31-36
□Notes English

 本種が高密度で発生しているサツマイモ畑で雄成虫の大量誘殺試験を行った。誘殺は1mgの性フェロモンを誘引源とするロート型トラップ10個を設置して行った。1989年7月から1990年12月まで65,214の雄成虫と18頭の雌成虫を誘殺した。その間,処理区の性比は大きく雌に歪んだのに対し,無処理区はほぼ1:1であった。野生雌およびつなぎ雌の交尾率はそれぞれ処理区で有意に低かった。JOLLY-SEBER法によって雄成虫の個体数を推定すると,処理区では無処理区に比較して減少した。これらの実験結果から大量誘殺の防除効果が示唆された。


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